さらばふるさと
お彼岸ということで
父の実家がある徳島に
旅行もかねて家族でいってきました
徳島というと我が社の営業所があり
会社のETCを使ってもバレないということで
交通費が無料のお得プランなんですが
父の実家は
本当に何もない山の中にポツンとある部落で
墓に線香をたてる以外
やることがないんです
初めて嫁を父の実家に連れてきたのは
10年前
まだ上の子が腹の中にいて
妊娠7か月のころでした
この100日後に経済的に死ぬヒロトになったのですが
あまりの田舎っぷりに嫁は
「え・・こんな山奥で今日1日何して過ごすの?ボットン便所怖いし・・」と
便意を催すたびに
隣の人の茶畑で尻をまくって糞尿をたれるという
リアルお花を摘みに行く嫁の姿を見て
自分の腕を血が出るまで噛んだこともありました
あれから10年
祖母も一昨年死んでしもうて
もう誰も住んでないのですが
「今日はここで寝よか 宿代もいらんし」と
実家の玄関を開け
畳の部屋に入ると
結構な数の
テントウ虫が死んでいて
あ テントウ虫といっても
黒いタイプのテントウ虫で
「うわ きもちわるっ」
宿をとりました
とにかくやることないので
庭でボーっとしてると
裏山に住む
お遍路さんを相手に民宿を営むご主人がテクテク歩いてきました
※僕も1度泊まったことがあるのですがこの主人に真夏にエアコンのリモコンを隠されてからこいつの事キライです 1泊2000円
そのご主人
いつも 白い雑種の大型犬を散歩させているのですが
「あ おひさしぶりです 犬は?」
「おー 先月死んでしもうてのぅ 17年くらい生きたんかなあ アイツが好きやったそこの裏山の桜の木の下に埋めたんや」
「あらら そうなんですか」
こんな何もない田舎でペットが死ぬって相当ツライ事だと思うんですよね
でも案外 次のペットを飼ってる可能性もあるかな?
そんなこと 考えながら
暇だったんで
家族全員で裏山をブラブラ
散歩しにいきました
しばらく歩いていくと
突然 嫁がUFOでも見たような顔で
「え・・・ちょっと・・」
そうなんです
「え・・これ・・犬小屋やん・・」
普通
17年も連れ添った犬の亡骸の上に犬小屋捨てるかね
こんな暴力のような供養があるのか・・
ずんずん進んでいくと
こんどは不法投棄があり
悲しい気持ちになったのですが
どうみても
死んだ祖母の部屋にあったテレビと同じテレビっぽくて
おもわず手を合わしてしまったのですが
それと同時に
「もう一度このテレビでボンバーマンしたいな」そんな懐かしい気持ちになりました
このあと
父親が来て
「綺麗なしだれ桜の名所があるから連れてったるわ」と
父親の車にみんなで乗り込み
現地に着いて
車を降りると
一切 咲いてなく
家族全員でジャンガジャンガしてから
父親の金で温泉旅館に泊まりました
楽しかったきゅん